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給与と福利厚生で見る介護士と看護師の違いを徹底解説。

看護師と介護士

介護の職場には必ずいる職種、それが看護師です!

介護士の皆さんから見た看護師さんはどのような印象でしょうか?

私は今まで介護士をやってきて特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、訪問入浴と経験しましたがどの職場にも看護師さんはいました。私の看護師さんの印象は

  • 頼りになる
  • 怖い
  • 上から目線
  • 専門的
  • 論理的に話す
  • 人間関係が難しい

です!(個人的な意見です)

介護の現場で介護士は看護師の指示ので動くことが多いです。利用者さんが体調不良の訴えがあった時

利用者さんが転倒した時はまず看護師に報告しなければなりません。

介護の現場で介護士はいざとなると看護師に頼る事が多いので勝手に「介護士<看護師」といった

パワーバランスになっている職場もあると思います。一般的にそういうイメージが強いのではないでしょうか?私も最近までそう思っていました。

しかし「介護士<看護師」実際は「介護士=看護師」です。

今回は介護士と看護師について解説していきます。

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目次

介護士と看護師の関係性

介護士と看護師は、共に医療・福祉分野で人々を支える重要な職業ですが、それぞれの役割や専門性は異なります。同時に、両者は協力してケアを提供する必要がある場面も多く、密接な関係性を持っています。

役割の違い

3人の医療従事者
  • 介護士(介護福祉士)
     主に高齢者や障害者の日常生活のサポートを行います。食事、排泄、入浴などの身体的なケアを担当し、利用者が自立して生活できるように支援するのが役割です。また、利用者やその家族との密接なコミュニケーションも重要な仕事の一環です。
  • 看護師
     医療の専門家として、患者の健康管理や医療処置を担当します。注射、点滴、投薬などの医療行為や、病状の観察・記録が主な業務です。看護師は医師の指示の下で働きつつ、患者の身体的・精神的ケアも行います。

介護士は日常生活のサポート、看護師は健康管理や医療処置

つまり介護士と看護師は視点が違うのです!




連携の必要性

2人の医療従事者

介護現場や医療施設で、介護士と看護師はしばしば同じ患者や利用者を担当するため、相互の連携が不可欠です。両者が適切にコミュニケーションを取ることで、利用者に対してより良いケアが提供されます。

  • 日常的なケアと医療ケアの分担
     介護士は利用者の日常生活のケアを行う一方で、看護師は医療面でのケアを提供します。例えば、介護士が利用者の体調の変化を感じた際に、看護師に報告し、必要な医療的対応を行ってもらうという形で連携が図られます。
  • 利用者の状態把握
     介護士は利用者と長時間にわたって接するため、体調の変化や心理的な問題を早期に発見できることがあります。その情報を看護師や医師に共有することで、早期の対応が可能になります。

つまり介護士に求められるのは利用者の変化に早く気づくことです!

介護士の話を聞く高齢者

介護士は看護師より利用者と接する時間が長いです。。オムツ交換、入浴介助などで利用者の体の状態も確認する機会が多いのでいち早く利用者の変化に気づき看護師に報告する、これが理想的な流れです。

変化に気づけずに、後々体の傷が悪化してきてから看護師が気づいたりすると

「この傷はいつからできていたのか?」と介護士の観察不足を指摘されます。

医療と介護の境界

点滴

医療と介護の役割分担は明確ですが、境界が重なる場面もあります。特に高齢者や慢性疾患を持つ人々のケアにおいては、介護と医療のニーズが密接に絡み合っています。このようなケースでは、介護士と看護師が互いに情報を交換し、包括的なケアを提供することが求められます。

ちなみに介護士ができて看護師ができない業務はありません!介護士ができる医療行為には限りがあります。

介護士が行える医療行為

介護士が行える医療行為は、法律上厳しく制限されています。医療行為は原則として医師や看護師などの医療従事者が行うもので、介護士は日常的な介護や生活支援に従事するのが基本です。しかし、特定の条件下では介護士が一部の医療的ケアを行うことが認められています。

原則として医療行為は不可
 介護士は医療従事者ではないため、原則として医療行為(例えば、注射や点滴、投薬の判断など)は行えません。しかし、医療行為の一部が例外的に認められているケースがあります。

特定の医療的ケアが可能なケース

  • たんの吸引 

介護職員が特定の研修を修了し、利用者やその家族から指示を受けた場合

  • 経管栄養

研修を受けた介護職員が、看護師や医師の指導を受けた上で実施

チーム医療の一環

近年、病院や施設では「チーム医療」が重要視されています。看護師、介護士、医師、理学療法士、作業療法士など、異なる専門職が連携して一人の患者や利用者に対して多角的なケアを提供する体制が広がっています。この中で、介護士と看護師はお互いの専門性を尊重しながら協力し、利用者にとって最善の支援を行います。

課題と改善点

介護現場では、介護士が医療的な知識をある程度持つことや看護師が利用者の日常生活への理解を深めることが、より良い連携に繋がります。しかし、業務分担や専門性の違いから、コミュニケーションが不足する場合もあるため、定期的な情報共有や相互の教育・研修が推奨されています。

まとめ

  • 介護士と看護師は補完関係にある
     介護士は日常生活のケアを、看護師は医療ケアを主に担当し、それぞれの役割を尊重しながら協力します。
  • チームとしての連携が重要
     両者が情報を共有し、連携することで、利用者に対して質の高いケアを提供できます。
  • 互いに学び合う関係性
     介護士は看護師から医療的知識を学び、看護師は介護士から利用者の日常生活の理解を深めることで、相乗効果が期待されます。




今から目指すならどっちがいい?

ガッツポーズする女性

介護士(介護福祉士)と看護師のどちらを目指すべきかは、あなたの興味、スキル、ライフスタイルの希望に大きく左右されます。以下のポイントを考慮して、自分に合う方を選ぶのが良いと思います。

必要な資格と学習内容

  • 介護士
     介護福祉士になるためには、指定の専門学校や養成施設で介護について学び、国家試験に合格する必要があります。学習内容は介護技術や高齢者・障害者の心理、生活支援技術が中心です。
  • 看護師
     看護師になるためには、看護学校や大学の看護学部を卒業し、国家試験に合格する必要があります。看護学、医療知識、解剖学、薬理学など幅広い医学的な知識が求められます。

介護士は無資格でも業務に就くことができます。無資格、未経験でもOKという求人もあります。

看護師は正看護師、准看護師とありますがいずれも看護学校、大学を卒業し国家試験に合格することが条件です。

転職のために看護師資格を取得する方もみえますがお金と時間がかかります。

正看護師と准看護師がある

正看護師は、より高度な教育と国家資格を持ち、医療現場で指導的な役割を果たすことができる一方、准看護師は、医師や正看護師の指示のもとで患者ケアを行うサポート的な役割が中心です。それぞれの資格には異なる業務範囲や責任があり、キャリアの選択肢も異なります。

正看護師と准看護師の違いに関してはまず業務範囲、給与、資格取得のルートが大きく違います。

正看護師:正看護師の資格は、看護系の専門学校(3年)、短期大学(3年)、または大学(4年)で必要な教育を受け、国家試験に合格することで取得できます。

国家資格であり、看護師として全国どこでも働けます。

自ら判断し、ケアを行う責任があります。また、他の看護スタッフの管理や指導の役割も担うことがあります。給与も正看護師は、准看護師に比べて資格のレベルや業務範囲が広いため、一般的に給与は高くなります。正看護師は、一般病院大学病院クリニック介護施設訪問看護など幅広い職場で働くことができます。

准看護師:准看護師は、准看護師養成所(2年)で必要な教育を受け、都道府県が行う試験に合格することで資格を取得します。准看護師は都道府県知事が認定する資格であり、正看護師よりも専門的な学習の期間が短いのが特徴です。

准看護師は、医師または正看護師の指示のもとで業務を行います。つまり、准看護師自身が看護計画を立てたり、独自に判断して処置を行うことはできません。業務内容は、正看護師と似ていますが、指示を受けて行動することが基本となります。准看護師は、医師や正看護師の指示に従って業務を行うため、判断の範囲が限定されます。ただし、業務に対する責任はあるため、正確で迅速な行動が求められます。准看護師は、病院やクリニックなどで働くことができますが、勤務できる施設が正看護師よりも限られている場合があります。また、大規模な病院では、正看護師の方が優先される場合が多いです。

准看護師の給与は正看護師よりもやや低めですが、勤務する施設や地域によって異なります。




給与やキャリアパス

給料とスマホ
  • 介護士
     平均年収は看護師に比べて低めですが介護福祉士やケアマネージャーとしてのキャリアアップが可能です。今後、介護業界はさらに需要が増えると見込まれており、安定した職種です。介護士の全体の平均年収は約300万〜400万円程度。
  • 看護師
     看護師の平均年収は介護士より高く、また、専門看護師や保健師、助産師といった専門職へのキャリアアップも可能です。医療現場での責任は大きいですが、それに伴う報酬も高くなります。看護師全体の平均年収は約480万円~500万円程度

看護師は資格取得は大変ですが介護士と比較すると収入はだいぶ多いですね。

ライフスタイルとワークライフバランス

休日に読書する女性
  • 介護士
     介護施設は24時間体制が多いものの、比較的固定されたシフト勤務が多い傾向があります。医療現場に比べると突発的な対応は少ないため、ライフワークバランスを取りやすいことがあります。

介護士の業務については他の記事で詳しく解説しているものがありますのでそちらの記事を参考にして下さい。【介護士あるある】現役職員がまとめてみた!利用者、職員、業務などでよくある場面!

  • 看護師
     看護師もシフト勤務が基本ですが、病院によっては夜勤や緊急対応が多く、忙しい日常が予想されます。仕事の内容も精神的・肉体的にハードですが、その分やりがいも大きいです。

看護師の業務内容は、病院や施設、病棟のタイプによって異なりますが一般的にはこのような内容です。




看護師の業務内容

看護師
1. 勤務開始前の準備
  • 出勤後、病棟やクリニックに到着し、業務の開始準備を行います。自分の担当患者やその日の予定を確認します。
2. 申し送り
  • 夜勤の看護師から患者の状態や注意事項を受け取る「申し送り」が行われます。患者の状態の変化、治療内容の変更、事故や異常があったかどうかなどが伝えられます。
3. バイタルサインの測定
  • 患者の体温、血圧、脈拍、呼吸数などのバイタルサインを測定し、状態を把握します。これらの情報は治療方針に反映されるため、非常に重要です。
4. 診療補助
  • 医師の診療を補助します。具体的には、医師の指示に従って処置を行ったり、患者に治療の説明を行ったりします。点滴の準備や処置、検査のサポートなども含まれます。
5. 薬の準備と投薬
  • 患者に処方された薬の準備をし、指示に基づいて適切な時間に薬を投与します。服薬指導を行い、飲み忘れや間違いがないように確認します。
6. 患者のケア
  • 基本的な日常生活援助(食事、排泄、移動の補助など)を行います。自分で身の回りのことができない患者の場合、特に細やかなケアが必要です。
  • 傷の処置やドレッシング交換、点滴やカテーテル管理、身体の清潔保持なども行います。
7. 患者家族とのコミュニケーション
  • 患者の家族に対して、治療の進行や患者の状態について説明し、質問や相談に対応します。
8. 記録業務
  • 患者の状態、処置内容、バイタルサインの変化などをカルテや電子記録システムに記入します。正確な記録が後の治療や診療に役立ちます。
9. 検査の準備と送迎
  • 必要な場合、患者を検査室まで連れて行ったり、検査の準備をサポートします。検査結果を医師に報告したり、患者に結果を伝えることもあります。

人間関係や環境

  • 介護士
     利用者との長期間の関わりが多いため、より深い人間関係を築くことができる職場です。相手の生活の質を向上させるサポートが大きな目的です。
  • 看護師
     医療現場では多職種との連携が求められます。医師、他の看護師、薬剤師などとのチームプレーが重要であり、コミュニケーションスキルが強く求められます。




二つの資格を保有したダブルライセンスも可能

医療職女性

介護福祉士と看護師のダブルライセンスは、これからの高齢化社会において非常に価値のある組み合わせです。多様な職場で活躍し、利用者や患者に質の高いケアを提供することができます。介護福祉士と看護師のダブルライセンスを持つことで、幅広い職域で活躍することが可能となり、利用者や患者に対して総合的なケアを提供できます。以下に具体的な働き方の例を挙げて説明します。

1. 病院やクリニックでの勤務

  • 総合的なケアの提供:看護師としての医療的なケアに加え、介護福祉士として日常生活の支援も行うことで、患者の入院生活をより快適にサポートできます。
  • 高齢者や障害者への専門的ケア:リハビリ病棟や緩和ケア病棟で、専門的な介護知識を活かしながら看護業務を行えます。

2. 介護施設での勤務

  • 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や介護老人保健施設での活躍:医療的ケアが必要な高齢者に対し、看護と介護の両面からサポートできます。
  • ユニットリーダーや管理職への昇進:両方の資格を持つことで、チームを統括するポジションに就く機会が増えます。

3. 在宅医療・在宅介護

  • 訪問看護師兼訪問介護員:自宅で療養する方に対し、医療処置と生活支援を一貫して提供できます。
  • ケアマネージャー(介護支援専門員)への道:両方の資格と実務経験を活かし、ケアプランの作成やサービス調整を行うことができます。

4. 地域包括支援センターでの勤務

  • 地域の高齢者支援:医療と介護の知識を持つ専門職として、地域住民の健康相談や介護予防活動に参加できます。

5. 教育・研修分野

  • 教育機関の講師:介護福祉士や看護師を目指す学生に対し、実践的な指導が可能です。
  • 施設内研修の担当者:職員向けの研修プログラムを企画・実施し、スタッフのスキル向上に貢献できます。

6. 専門特化したケアの提供

  • 認知症ケアの専門家:認知症患者に対する医療的ケアと生活支援を総合的に提供できます。
  • 終末期ケア(ターミナルケア):患者と家族の精神的・身体的なサポートを行い、尊厳ある最期を迎える手助けができます。

7. 自己開業

  • デイサービスや訪問看護ステーションの運営:起業して自分の施設を持ち、理想のケアを提供することも可能です。

ダブルライセンスのメリット

  • 包括的な視点:医療と介護の両面から利用者を支えることで、ニーズに合った最適なケアが提供できます。
  • キャリアアップの機会:資格が増えることで、昇進や専門職への道が広がります。
  • 職場での信頼性向上:多角的な知識と技術を持つことで、チーム内での信頼性や存在感が高まります。

注意点

  • 業務範囲の理解:看護師と介護福祉士では法的な業務範囲が異なるため、それぞれの役割を明確に理解し、適切に業務を行う必要があります。
  • 労働時間と負担:両方の業務を兼任する場合、業務量が増える可能性があるため、労働環境をよく確認することが重要です。
おかしん
おかしん

自身のキャリアプランや興味に合わせて、最適な働き方を検討してみてね!

結論

  • 介護士を目指すべき人
     人との関わりを大切にし、身体介護を通じて日常生活を支えたいと思う人。比較的柔軟なシフトやワークライフバランスを重視する人。
  • 看護師を目指すべき人
     医療に強い関心があり、医療処置や技術を学びたい人。また、安定した高収入や医療現場での活躍を目指したい人。

自分がどちらの分野により興味があり、どのような働き方を望んでいるかをじっくり考えてみてください。 

看護師の方が専門的であるため職種で言うと介護士より上だと思われる事もあります。しかし実際はそんな事ありません。

看護師と介護士が連携して初めて利用者さんに質の高いケアを提供する事ができます。

介護士と看護師、どちらも社会にとって絶対に欠かせない職種です。どちらの道に進んでも必ず誰かの助けになる事でしょう



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この記事を書いた人

高校卒業後18歳で介護の道へ進むも2年で退職しフリーター生活に。
24歳で介護士に復帰するが、目標が定まらないまま施設を転々とする日々を過ごす。
祖母が認知症になったことをきっかけに「介護士としてもっと頑張らなければ」と奮起し、28歳でようやく介護福祉士資格を取得。
現在はキャリアアップを目指して介護施設で勤務しながら日々勉強中!

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