どこの職場でも様々な雇用形態があります。
正社員、パート、嘱託、派遣などで様々です。
介護の職場では最近の人手不足もあり、介護派遣業者に派遣社員を依頼している会社が増えています。
派遣社員だと正社員と比べると不安定、福利厚生が手厚くないなどマイナスなイメージもあります。
しかし介護派遣の方で既婚の男性もいたりします。家庭があるのに不安定じゃないの!?
と思うかもしれませんが
そんな派遣社員の方にいろいろ話を聞くと、意外と派遣で働くメリットもいくつか存在することを知りました。
今回は介護士として正社員と派遣で働く場合、それぞれに異なるメリットとデメリットがあります。
両者の違いを詳しく見ていきます。
介護に関する記事はいくつか掲載しております。
業務についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にして下さい。
関連記事
正社員介護士
メリット
- 安定した収入と福利厚生: 正社員は安定した月給が保証され、ボーナスや昇給も期待できます。また、健康保険や年金、労災などの福利厚生も充実しており、長期的な雇用が見込まれるため、将来の計画を立てやすいです。
- キャリア形成: 正社員は長期間同じ職場で働くため、スキルや知識を深めやすく、キャリアアップの機会も多いです。介護福祉士やケアマネジャーなどの資格取得支援を受けられることもあります。
- チームの一員としての役割: 職場で長く働くことで、職場の文化や人間関係に慣れ、責任ある役割を任されやすくなります。リーダーシップを発揮する機会も多く、やりがいを感じることができます。
デメリット
- 長時間労働や残業: 正社員は、場合によってはシフト制での勤務や夜勤、長時間労働が求められることが多いです。特に介護施設では人手不足が課題で、業務が過剰になることもあります
- 転職が難しい: 正社員は職場に定着することが期待されており、簡単に転職することが難しい場合があります。また、職場環境が悪い場合でも、すぐに辞めにくいというプレッシャーがあります。
派遣介護士
メリット
- 柔軟な働き方: 派遣はシフトの調整がしやすく、自分の都合に合わせて働くことが可能です。特に育児や他の仕事との両立を考えている人には大きなメリットです。
- 様々な職場を経験できる: 派遣介護士は、短期間で複数の施設や現場で働く機会が多いため、さまざまな現場を経験しながらスキルを身につけることができます。新しい環境に柔軟に対応できる力も養われます
- 転職がしやすい: 派遣は雇用が一時的なものであるため、職場に縛られにくく、次の仕事を探しやすい環境にあります。自分に合わない現場の場合も、契約期間が終了すれば別の職場を選ぶことができます。
デメリット
- 収入の不安定さ: 派遣は勤務先や勤務日数によって収入が変動するため、正社員に比べて収入が不安定になりがちです。ボーナスや昇給も少ないか、まったくないことが多いです。しかし派遣の介護は結構時給がいいです。パート雇用の職員より多いということが多いです。
- キャリアの一貫性が難しい: 派遣の仕事は短期間で終わることが多く、長期的なキャリア形成が難しい場合があります。また、職場の一員として責任ある業務を任されることは少なく、スキルアップの機会が限られることがあります
- 福利厚生が乏しい: 派遣社員は正社員に比べて、社会保険や年金などの福利厚生が不十分な場合が多いです。また、雇用の安定性が低く、長期的なプランニングが難しい点もデメリットです。
※最近は副業をする人が増えています。会社によって副業禁止の所もありますので副業で稼ぎたいという方は派遣で働く方がいいかもしれません。正社員で内緒で副業をしているとそれはいつかバレます。
その時に会社とトラブルになる可能性があるので副業をする場合は就業規則を確認してから始めることをおすすめします。
目標を立てて働き方を選ぼう!
- 安定性やキャリアアップを重視するなら正社員が向いていますが、長時間労働や転職の難しさも考慮する必要があります。自分の気に入った会社で良い上司に出会い「自分はこの会社でキャリアアップしたい!」と思うなら正社員で長く勤めて行く事が大事になります。
- 柔軟な働き方やさまざまな経験を積みたいなら派遣が適している一方で、収入や福利厚生の不安定さが課題となります。しかし今後独立して会社、法人を設立したい方やケアマネージャーの資格を取り居宅介護支援事業所を立ち上げたい方は派遣で様々な職種を触れて知識を習得しておくとその経験が今後必ず生きてきます。この件については後の記事で詳しく解説します。
自分のライフスタイルやキャリアの目標に合わせて、どちらが自分にとってメリットが大きいかを検討することが重要です。
派遣社員だとWワークが可能!
介護士のWワーク(ダブルワーク)は、介護業界でよく見られる働き方です。特にシフト制が多い介護職は時間の融通が利きやすく、Wワークを選択する人も多いです。しかし、そのライフスタイルにはメリットとデメリットが存在します。
メリット
- 収入の増加: 介護職の給与は比較的低いことが多いため、Wワークを行うことで収入を補填することができます。特に家計を支える必要がある人や、資格取得のために資金を貯めたい人にとって、Wワークは経済的なサポートになります。
- スキルや経験の拡充: 介護現場は多岐にわたるため、別の職場で働くことによって新しい介護技術や知識を得ることができます。例えば、デイサービスや特別養護老人ホーム、訪問介護など異なる分野で働くことで、さまざまな介護スキルを習得しやすくなります。
- 柔軟なスケジュール: 介護業界はシフト制であることが多く、Wワークをしやすい環境です。例えば、夜勤明けや日勤後の空いた時間を活用して別の仕事を行うことが可能です。また、土日祝日や深夜など、シフトに融通が利く職場も多いため、複数の仕事をバランスよく組み合わせることができます。
デメリット
- 疲労の蓄積: 介護の仕事は身体的・精神的な負担が大きく、長時間働くことで疲労が蓄積しやすいです。Wワークをすることで、休息の時間が少なくなり、体調を崩すリスクが高まる可能性があります。特に、夜勤と日勤を交互に行う場合は、体内時計が乱れ、体力的な負担が増します。
- プライベートの時間が減る: Wワークをしていると、仕事に時間を割かれるため、家族や友人との時間が少なくなったり、自分の趣味やリラックスする時間が制限されることがあります。これが長期的にはストレスの原因となる場合もあります。
- スケジュール調整の難しさ: 2つの仕事のスケジュールを調整するのは容易ではありません。特に、急なシフト変更や残業が発生すると、もう一方の仕事に影響が出ることがあります。職場間でのスケジュール調整が難しい場合、どちらかを諦めることになるリスクもあります。
ライフスタイルの工夫
Wワークを成功させるためには、バランスを取ることが重要です。以下のような工夫が役立ちます:
- 効率的なスケジュール管理:Wワークでは時間管理がカギとなります。スマートフォンのカレンダーやタスク管理アプリを使ってスケジュールを見える化し、仕事間の調整を行います。
- 十分な休息を確保する:Wワークは疲労がたまりやすいため、意識的に休息を取ることが重要です。短時間でもしっかりと休息を取り、体調管理に努めることが大切です。
- 適切な職場を選ぶ:介護現場の中でも、比較的負担の少ない職場をWワークに選ぶことも一つの方法です。例えば、デイサービスや訪問介護など、体力的な負担が少ない仕事を選ぶことでバランスを取りやすくなります。
介護士としてのWワークは、収入増加やスキルアップなどのメリットがある一方で、疲労や時間管理の難しさといったデメリットも伴います。ライフスタイルに合わせて無理のない範囲で行うことが重要です。
介護派遣の平均時給
派遣の介護士の時給は、地域や雇用条件、経験、資格によって異なりますが、一般的には以下のような範囲です。
- 平均時給: 1,500円から2,200円程度
- 都市部(例: 東京、大阪など): 1,800円から2,500円程度
- 地方: 1,200円から1,800円程度
また、夜勤や特定の資格、スキルを持つ場合は、さらに高い時給が設定されることもあります。具体的な時給は派遣会社や求人によって異なるため、詳細は実際の求人情報を確認することをおすすめします。そのため派遣介護士さんも積極的に実務者研修、介護福祉士などの資格を取得しましょう。
正社員だと退職金がある!!
介護士の退職金の相場は、勤務形態や施設によって大きく異なりますが、以下のような要素に影響されます。
1. 勤務年数
退職金の金額は基本的に勤務年数によって変わります。一般的に、長く勤めるほど退職金の金額は増加します。例えば、10年から20年の勤務で退職する場合、退職金は数十万円から100万円を超えるケースもあります。
仮に職場が合わずに短期間で退職になっても就業規則の退職金支給条件を満たしていると数十万円ほどの退職金がもらえる場合があります。退職を考えている方はそれを考えて退職時期を決めた方が得です。
2. 施設の規模
介護施設の規模や経営形態によっても、退職金の支給額に違いがあります。大規模な法人や公的施設では、退職金が比較的高めに設定されていることが多く、一方で、小規模な民間施設では退職金制度がない場合や、金額が少ない場合もあります。
3. 労働組合の影響
労働組合が存在する場合、退職金の交渉が行われることがあり、労働者に有利な条件を引き出せる場合があります。組合が強い職場では、退職金制度がしっかり整備されていることが多いです。
4. 一般的な相場
全国的な平均を見ると、5〜20万円が比較的短期間の勤務(5年未満)での退職金の相場とされており、長期間(20年~30年)の勤務で100万〜200万円程度の退職金を受け取ることもあります。ただし、退職金制度が存在しない施設も少なくないため、事前に確認が必要です。
5. 公的施設 vs 民間施設
公的な介護施設(特別養護老人ホームや公務員的な職種)の場合、比較的しっかりとした退職金制度が整備されており、数百万円規模の退職金が支給されるケースもあります。これに対し、民間の小規模施設や派遣の場合は、退職金が全く支給されないこともあります。
まとめ
- 勤務年数が長ければ長いほど退職金の金額は増加する傾向があります。
- 公的施設や大規模法人では退職金が高めですが、小規模の民間施設では退職金が少ない、またはないこともある。
- 退職金の平均相場は、数十万円から数百万円まで幅広いですが、制度の有無も含め、事前確認が大切です。
退職金制度の詳細は、勤務先の就業規則や労働契約書で確認することをお勧めします。
介護派遣あるある
- 派遣なのに役職に噛み付く人
派遣だからこそ言えるのかもしれません。主任に嫌われても派遣だとそこまでダメージはないですからね。
- 実は凄い経歴の人
話をしていると
私は普段訪問看護の管理者をしていますが、介護の仕事も好きなので空いた時間に派遣で介護の仕事をしています。
私は今後有料老人ホームの施設長に就任する予定なので実際に現場を経験しておこうと思い派遣介護士をしていてたくさんの現場に行っています。
明確な目標があったり、仕事のやりがいを求めて派遣をしている方もいらっしゃいます。
- 正社員より周りの信頼がある人
入社してすぐめちゃくちゃ仕事が出来てテキパキ動く職員がいて凄いなぁと思っていたら派遣だったってパターンはよくあります。
- めちゃくちゃ遠方から来てくれる人
県外から来ている派遣さんもいました。
- 派遣が多い施設は大体ブラック
派遣が多いという事は正社員が少ないからです。ですから派遣先はブラックな施設の可能性が高いという事を覚えておいて下さい。
- 当日来ない事がある
これは最悪です。派遣には基本的にOJTが無いので1人とカウントしてシフトが組まれている事があります。(これもブラック施設に多いです。本来は誰かついてくれます。)
ですから1人足りない事になります。
他にも派遣会社との連絡ミスなどがあり、派遣さんは悪くないのですがその派遣さんが責められている事もあります。不憫ですね‥
- 出勤退勤の時のやりとりがめんどくさい
退勤の時に正社員からサイン、印鑑を頼む派遣社員がいます。派遣会社で決まっているみたいなのですが、頼まれた方はちょっとめんどくさいです。
- 盛大にやらかして二度と来ない人
私の前の会社に来た介護派遣さんは電子カルテ用のタブレットの変な所を触って設定が狂ってしまい、タブレットが使い物にならなくなりました。そしてその後その人を見た人は誰も居ません。
コメント